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2013年 09月 22日 ( 1 )
Southへ(その26・ヒーリングプレイス5)
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この施設のポスター。修了後1年経過後の断酒維持率が約7割、というのがウリで、この数字は全米でもトップクラスなのだとか。だから、様々なところから研修に人々が来るのでしょう。慣れている感じでした。

いくつか質問をしました。

精神障害との重複はどうなのだ? インテイクでは、男性の3割、女性の6~7割に精神障害の罹患歴がみつかる。ただし、アメリカの精神科医は簡単にクスリを処方して済ませる傾向があるので、アルコールや薬物の離脱症状を精神障害の症状として診断している可能性があるので、この数字はもっと低いだろう。貧困層向けに提供される薬の種類は限られているが、それで症状が落ち着く人はここでプログラムをやればよいし、無理なら他の施設に送られる。スタッフは医師の処方には口を出さない。

知的な障害を持った人たちは? 貧困が原因で教育が受けられなかった人たちには、ボランティアのチューター(家庭教師)が来てくれたり、プログラムにはオーディオ教材を用意している。また、就職前にコミュニティカレッジに通ってもらったりする。外部のリソースを使って、必要に合わせた支援をコーディネートするのが私たちスタッフの仕事だ。

いや、リテラシの問題ではなくて、IQが低いとか発達障害の問題は? それは他の施設に送られる。私たちはアディクションの問題を取り扱っている。他の問題はその分野の人たちに任せるべきだ。

前にも書きましたが、スタッフによる専門的なサービス以外は、すべて利用者自身によって提供されています。食事・清掃・営繕・セキュリティ、そして12ステップも。「人と場所は変えられない。変えられるのは自分だけ」。そして「与えた分と同じだけを受け取る」、という精神が基本なのだそうです。どちらも12ステップに馴染んだ人なら聞き慣れたことだと思いますが。
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壁には「誰かが、どこかで、助けを求めたら、必ずそこにAAの手があるようにしたい。それが私の責任だ」というAAの宣言が掲げられていました。

わずか4時間の滞在でしたが、強い印象を受けた施設でした。
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この日のホテルに着き、研修はお終いです。皆で通訳のSさんにお礼を言いました。あとは自由行動です。いくつかのグループに分かれました。数キロ離れたショッピングモールへタクシーで出かける人たち。僕らの相手をしてくれたヒーリング・プレイスの副所長さんが、今日はバースディミーティングだというので、そのNAミーティングに行く人たち(その後女性施設も見せてもらったのだとか)。

僕はどうしようか迷ったのですが、ローリーのAAミーティングにも出てみることにしました。セントラルオフィスのサイトで調べると、この晩もミーティングはたくさんあります。けれど、どれがホテルから近いか分かりません。そこで件の副所長さんに尋ねると、「3キロほど離れた教会が一番近い。スポンシーに車で迎えに行かせるよ」と電話を掛けてくれました。ありがたい、これでミーティングの手配は付きました。一緒にTさん(女性)も行くことになりました。

あとは食事なのですが、ホテルのフロントで聞いても南部訛りが強くてよく聞き取れません。Tさんはパスタが希望なのですが、パスタの店は近くにないという。じゃあ、ハンバーガーでもいいや。そのやりとりを聞いていた女性客が、「この先にメリルがあるよ」と教えてくれました。

メリル・・メリルって何だ? という顔をしていると、その女性客が「なんだお前メリルを知らないのか? 日本にはないのか?」 いや、そう言われても、日本にはないような気がするけど。

そうして僕らが数百メートル歩いた先で見つけたのは、マクドナルドでした。(マックが訛ってメリルに聞こえていた)。耳が慣れるまでどうしようもありませんね。

迎えに来てくれたAAメンバーは施設を出て数ヶ月で、埋め合わせの最中だと言いました。教会の聖堂に200人ぐらいのAAメンバーが集まっていましたが、始まってしばらくすると半分ぐらいの人々が外へ出て行きました。タバコを吸う人は野外でミーティングをしなけりゃならないみたい。

ミーティングは普通のディスカッション(分かちあい)ミーティングでした。話す人を指名することはなく、誰かが2~3分で話し終えて沈黙が訪れると、他の誰かがいきなり話し出す仕組み。テーマはステップ全体らしく、様々なステップの経験が話されていました。

終わると何人かが話しかけてくれました。「そうか日本から来たのか。俺もこの前施設を出たばかりなんだが、ステップは素晴らしいよ。どうだい、俺がスポンサーをやってやろうか?」・・・いや、明日には日本に帰っちゃうんですけど。

日本のAAメンバーは、「私はステップをやっていません」とか「難しくてよく分かりません」と言うのが謙虚さだと勘違いしています。相手がどのような評価を下そうと構わない。ともかく自分自身を差し出してみる、それがAAプログラムだと思います。
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ホテルの部屋に値段表が貼ってあるのがアメリカなのでしょうか。$300と言われても、それほど高級感はないんですけど。まだ時差を吸収し切れていない感じですが、これがアメリカでの最後の晩でした。

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by kokoro-no-iede | 2013-09-22 13:34 | お手伝い