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手回し計算機
手回し計算機_c0001491_23504814.jpg
博物館で見た「手回し式計算機」です。
あいにくディジカメを持っていなかったので、携帯電話で撮影しました。
(次はもっとまともに写るカメラの着いた携帯を買いたい)。

ダイヤルで乗数と被乗数を各桁にセットし、右側のハンドルをくるくる回すことで掛け算ができます。九九の仕組みはありませんから、全部足し算で実現しています。
九九を使わず、ぜんぶ足し算でやる掛け算の筆算みたいなものです。10桁の掛け算をするには、50回ぐらい回すことになります。
「計算室」にこれが設置してあって、一日中ぐるぐるハンドルを回して掛け算をする職業の人がいたんだそうです。ロスアラモスの研究所には、これがいっぱい並んでいたのだとか。後に進化して、モーターで回転させるようになりました。

スイッチひとつで割り算にも切り替えられます。便利でしょう?
平方根の計算とかあるんだそうです。
足し算と引き算は「そろばん」でやります。
「電卓」というものが登場して、世の中から一掃されてしまいました。いまでは博物館か、情報処理を教える学校にしか残っていません。

僕がコンピュータに触れだした頃は、掛け算や割り算の命令がないのが当たり前で、足し算と引き算を組み合わせて実現していました。理屈は手回し計算機と同じで、ただ二進数になっただけです。最新のCPUでも、掛け算割り算の機能がなかったりします。

もちろん、いまあなたが触っている電子計算機には、一秒間に数百万回の掛け算をこなす能力が備わっているので、心配することはありません。

10/1 15:03
by kokoro-no-iede | 2006-10-17 23:52 | Computing Life
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