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冷しゃぶ
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この晩はスポンシー宅にお邪魔していました。この2~3週間前にご家族から本人の様子がおかしいと相談を受け、僕も異変を感じ取っていたので、ホームグループのミーティングの後のアフターで本人と話し合ったのですが、その時は自分で何とか改善する、と言うので様子を見ることにしました。

でも、その後、自力での改善はできていなかったようで、ふたたびご家族から相談の電話が来ました。そこで聞いた話の中で、「なんで、そんなことをひいらぎさんに言うんだよ。スポンサーにチクるなよ」みたいな事を言って家族を責めていると聞いて、ああこれはスリップしていること確定だと判断しました。

そんなわけで、この日はスポンシー宅で、家族から状況を聞き、相談の上で、本人が自力で状況を修正できないのなら、入院するかどこかの施設のやっかいになるしかないだろう、という判断になりました。本人がミーティングから帰ってきたので、その話をしたのですが、自分が良くない状態だとは認めたものの、あくまでもスリップはしていないので、入院も施設も必要ないという主張でした。

本人がそう言うのなら、ひとまずそれを信じるのが僕の基本的方針です。なぜなら、自分の言葉を信じてくれないと感じてしまえば、スポンサーとの間の最低限必要なラポールが成立しないでしょうから。ただここのところ、この戦略は連敗続きです。本人の言葉より(前述のような)客観的証拠を重視した方が良いのかも、と思い始めています。

無理ムリ施設に引きずっていくようなこともしたくない(それじゃ介入ではなくて、ただの拉致だし)ので、この日は引き上げてきました。家人が作ってくれた冷しゃぶを食べながら、薬物の専門医の講演で聞いた言葉を思い出しました。私たちが相手にしているのは、「人から助けてもらうのが苦手な」助けづらい人たちなのだということを。自分で解決しなければ、と思いながらも、解決できないままに、ずるずると深みにはまっていってしまうのです。

自助努力しなければという考えに囚われず、もっと人を頼って良いのだ、ということをどうやったらこうした人たちに伝えられるのでしょうか。

数週間後、ご家族から「警察に捕まりました」と電話がありました。刑事の話では、スリップしていたと本人が言っているそうです。「懲りない人たち」という言葉がありますが、懲りるためには懲りる能力が必要です。懲りられる人には大いに懲りてもらえばよいし、自己責任とか自助努力とか追求してもらえばよい。けれど、世の中、懲りられる人たちばかりじゃないのです。

まあ何しろ、いつも助けられ、育てられているのはスポンサーの方ですよ。おかげでこちらはスリップせずにいられるし。人を助けることによって自分が助かる原理なわけですが、それにしても、ちょっと切ないですなあ。

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by kokoro-no-iede | 2013-10-13 14:07 | Alcoholics Anonymous | Trackback | Comments(0)
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