人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ホーム(ieji.org) >

はなまるうどん
はなまるうどん_c0001491_1345538.jpg
ニュースでは竹島や尖閣諸島のことが連日のように取り上げられています。

竹島については、今回日本側に発端となるアクションがあったわけではなく、単に残り任期が少なくなった韓国大統領がレームダック化による政治的影響力の低下を避けるために、自ら竹島上陸をし、それについて韓国側が盛り上がっているに過ぎません。

尖閣諸島については、毎度お騒がせの都知事が土地を買うと言いだして、それを放っておいたら船着き場やら灯台やら作り出してしまうので、それを避けるために国が買い上げる話になったわけです。本来であれば、日本側のこの現状維持アクションを中国は歓迎すべきところですが、わざと抗議活動に火を付けているフシがあります。

いずれも韓国、中国の国内の事情によるものです。

1982年のアルゼンチンのガルチェリ政権は、圧政と天文学的インフレに苦しむ民衆の不満をそらすために、イギリスが支配していたフォークランド諸島に軍を派遣して占領しました。フォークランド紛争です。

1998年、第42代アメリカ大統領ビル・クリントンは、アフガニスタンに対する爆撃を軍に指令しました。実習生モニカ・ルインスキーと不適切な性的関係を持ったとするスキャンダルから国民の関心をそらすためのものでした。

こんなふうに、内政に行き詰まったときに、外国との紛争に国民の目を向けさせるのは、施政者の常套手段です。

長く続いた中国の高成長も陰りが見えてきました。経済成長から取り残された人々があって、国内の経済格差が広まり、不満が高まっています。また対中輸出が落ち込んできた韓国や日本にも不景気が忍び寄ってきています。実際に、日本の景気指標はこの春先から半年間マイナスばかりで、リセッションに入ったと言えると思います。

なのに、日本の施政者は、消費増税やら新党首選びやらで景気の問題に国民の目を向けたがりません。(増税するのに不景気だということは伏せておきたいだろうし)。領土紛争は日本の施政者にとっても「都合の良い話」なのです。

フォークランド紛争はイギリス側が勝利し、敗れたアルゼンチンの軍事政権は弱体化して民政移管が実現しました。クリントン大統領はルインスキー事件を乗り切ったものの、民主党は次の大統領選挙で敗れ、ブッシュにホワイトハウスを明け渡すことになりました。国民の不満をそらすというあがきをやってみたものの、大勢を引っ繰り返すには至らなかったということです。

5年に一度の中国党共産党大会は来月あたり、やはり5年に一度の韓国大統領選挙もこの年末です。いかにも選挙前らしい領土紛争ではないですか。日本も来年総選挙なので、また来年一悶着するかもしれませんね。この先も選挙が近づくたびに領土紛争ってことになるのかも。

(写真と文章は関係ありません)

7/8 20:42
by kokoro-no-iede | 2012-10-01 13:06 | Dinner table
<< 館山(その1) BigBookスタディ in ... >>