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陽だまりの庭
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陽だまりの庭~Carrying The Message
奈良ダルク/発行

目次
序章
回復途上にある依存者(犯罪者)の話
 其の壱 伊藤アキラ
 其の弐 久世ひさし
 其の参 東京ダルクセカンドチャンスディレクター アスカ
利用者年表
司法の立場から
 其の壱 なら法律事務所 朝守令彦
 其の弐 奈良総合法律事務所 内橋裕和
 其の参 新奈良法律特許事務所 宮坂光行
回復途上にある依存者(犯罪者)の話
 其の四 浜津太一
NAとダルクの解説
イソップ物語
命が輝くとき
 ならNPOセンター理事長 仲川順子
依存症の根源
 アスクヒューマン・ケア研修相談センター
 Healing & Recovery Institute所長 水澤都加佐
家族に対する助言
 京都府立大学准教授 山野尚美
DARCと回復援助の課題
 東海大学健康科学部准教授 宮永耕
奈良ダルク事業案内
奈良ダルクプログラム概要
奈良ダルクを支える弁護士の会名簿
相談先・関係機関一覧
編集後記

序章

 ある相談者との出会いから、この冊子は生まれました。
 その相談者は「覚せい剤取締法違反」による、2度目の執行猶予判決後、自宅に戻ったそうです。しかし、家の中には入れてもらえず庭にある物置で生活をさせられていました。1週間、水しか飲めず木刀で殴られたり、催涙ガスを顔にかけられたりしていたそうです。依存症という病気があることを知らない家族による「体罰」でした。
 この冊子は、「ダルク」全体を代表する意見が綴られたものではなく、奈良ダルクからの小さな願いが込められたものです。また、個々の経験が集約されたものでもあります。
 「薬物を使ったこと」「やめられなかったこと」「問題は薬物ではないということ」そして「回復が可能なこと」を記しています。職や信頼や行き場をなくし、刑務所や精神科病院への行き来や死体置場という望まない末路ではなく、違う生き方を選んだ回復者たちの物語も綴られています。
 WHO(世界保健機関)の見地に「依存症は病気であり、同じ依存症からの回復者の支援が有効である」というものがあります。日本人にはあまり馴染みのない理解ですが、WHOやAMA(アメリカ医師会)などを含め諸タト国では当然の認識です。
 どうか、あなたが、あなた自身にチャンスを与えて下さい。きっと、この冊子が薬物なしで生きることを手助けしてくれます。
 未だ苦しんでいる薬物依存症者に敬意を表して。
by kokoro-no-iede | 2010-02-09 15:13 | Bookplate
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